アスレティックトレーナー資格更新の重要性とその要件
アスレティックトレーナー(AT)としての資格を維持するためには、資格更新の要件をしっかりと理解し、適切な準備をすることが不可欠です。この記事では、公益財団法人日本スポーツ協会(JSPO)が定めるアスレティックトレーナー資格の更新要件を中心に解説し、現役アスレティックトレーナーとして押さえておきたいポイントをお伝えします。
資格更新の主な要件
アスレティックトレーナー資格を更新するためには、以下の2つの主な要件を満たす必要があります。
- 必要単位の取得
資格を更新するには、JSPOが認める研修への参加や活動実績を通じて、更新までの6ヵ月前までに合計10単位以上を取得する必要があります。研修は11のカテゴリーに分かれており、自己分析を行い、自分に必要な研修を計画的に選ぶことが推奨されています。 - 一次救命処置(BLS)資格の保持
資格更新の際には、認定日において有効なBLS資格を持っていることが求められます。万が一BLS資格が無効であった場合、他の要件を満たしていても資格更新が認められないため、事前に確認しておくことが重要です。
更新要件の厳格化と計画的な対応
近年、アスレティックトレーナー資格の更新要件が以前に比べてかなり厳しくなっています。特に必要単位の取得に関して、研修の内容や活動実績が評価されるため、日々の業務に忙しい中でも計画的に受講を進めることが求められます。例えば、カテゴリー別に設定された研修や活動のスケジュールをしっかりと確認し、早めに必要な単位を取得することが、更新に向けた重要なステップです。
さらに、一次救命処置(BLS)資格についても、更新時に有効期限内である必要があるため、事前に資格の有効期限を把握しておくことが不可欠です。
ダブルライセンスを持つトレーナーへの影響
アスレティックトレーナーの中には、他の資格を保持しているダブルライセンスの方も多くいます。たとえば、理学療法士や柔道整復師の資格を持っている方は、それぞれの資格更新要件にも対応しなければならないため、時間やスケジュールの管理が非常に重要です。これにより、アスレティックトレーナーとしての単位取得に関しても、計画的に進めなければならないプレッシャーが一層高まっているといえるでしょう。
単位取得の詳細
単位は、カテゴリーA~Kの様々な研修や活動から得ることができます。例えば、一次救命処置(BLS)資格の講習会に参加すると2単位が付与されます。また、国内外の学術研修やスポーツ現場での活動実績も単位としてカウントされます。
代表的な単位取得例:
- 国内での研修参加:上限1~2単位/1日1単位(学会や研修会に参加)
- 国外での研修参加:上限5~10単位/1日1単位(海外研修会への参加)
- スポーツ現場での活動:1単位(3時間以上の活動が100日以上)
更新手続きのポイント
資格更新の手続きは、JSPOのウェブサイトや指導者マイページを通じて行います。申請忘れや申請漏れがあると遡っての承認は行われないため、期限内に確実に手続きを完了させることが重要です。また、更新手続きが完了した時点で、それまでに取得した単位はリセットされます。
まとめ
アスレティックトレーナーとしての活動を継続するためには、定められた資格更新要件を満たすことが欠かせません。近年、要件が厳格化され、特に必要単位の取得には計画的な対応が求められています。ダブルライセンスを持つトレーナーにとっては、さらに厳しいスケジュール管理が必要です。早めの準備と計画的な受講を心がけることで、スムーズに資格更新を行い、キャリアの発展に繋げていきましょう。
関連サイト
JSPO 日本スポーツ協会
わが国におけるスポーツ統括団体「JSPO(日本スポーツ協会)」の公式サイト。国民体育大会や日本スポーツマスターズの開催、スポーツ少年団の運営など。
公益財団法人日本パラスポーツ協会(JPSA)
日本パラスポーツ協会(JPSA)は、国内における三障がいすべてのスポーツ振興を統括する組織で、障がい者スポーツ大会の開催や奨励、障がい者スポーツ指導者の育成、障がい者のスポーツに関する相談や指導、普及啓発などを行っています。